8月31日にこどもエコクラブ第5回の活動を行いました。
この日は、いよいよ展示物づくり!ということで、北海道大学の根岸先生の指導のもと昆虫のアクリル樹脂標本を作製しました。
ゴム手袋を履き、ピンセットを用意したところで、まずはゴミムシの仲間と、根岸先生が北大の農場でピットトラップを仕掛けて採取してくれたセンチコガネの準備から取りかかりました。
腐敗防止のためアルコール漬けになっていたゴミムシとセンチコガネを取り出し、縮こまってしまっている脚をゆっくり伸ばして見栄えを良くします。
力づくで伸ばしてしまうと脚が取れてしまうため、メンバーは無言になるくらい集中して、昆虫と向かい合っていました。
脚が出たところで、ダンボール紙に載せて固定し、隠れている触覚を引き出して形を整えます。
「触覚がない!どこ?」「触覚見つけた!出てきた!」と普段はこんなにじっくり観察しないであろう昆虫を凝視していました。
形が整ったところで、ドライヤーの風を当てて乾燥させます。
通常は『オーブン』と呼ばれる乾燥機に入れるということでしたが、今日は会場が環境プラザだったので、ドライヤーで乾燥させてみることになりました。
昆虫に水分が残っていると、樹脂で固めたあとに、乾燥した昆虫が縮み樹脂との間に隙間ができてしまうそうです。
根岸先生が採取してきたヨシノマダラカゲロウとチラカゲロウの幼虫です。
アルコールから取り出して、ティッシュの上に置いて自然乾燥させました。
薬品を扱うということで、目に入ることのないようにゴーグルを付けて臨みました。
2種類の薬品を、決められた割合で混ぜ合わせ、注射器で容器に入れます。
手早く丁寧に混ぜ合わせることで、気泡の少ないきれいな標本ができると聞いて、薬品を扱うことに少し緊張しながら混ぜ合わせていました。
注射器で容器に注ぐ時も、空気が入らないように注意しながらの作業でした。
樹脂を注いだ容器に、乾燥した昆虫と種名の書かれたラベルを入れるのですが、小さくてツルツルしている昆虫をピンセットでつまむことに悪戦苦闘!
なんとかつかんで、昆虫の背中が下になるように、アクリル樹脂を注いだ容器にそっと入れました。
ラベルの位置にもメンバーそれぞれのこだわりがあり、最後の最後までレイアウトを直していました。
アクリル樹脂標本は、一度入れた樹脂がある程度固まってから、もう一度樹脂を流しこむ必要があるということで、今日の活動はここまで。
乾燥させた後、もう一度樹脂を流し込むところは根岸先生にお任せすることにしました。
どんな標本が出来上がるのか楽しみです!!
「標本づくりが難しかったけど、面白かった」「出来上がりが楽しみ」という声が聞けました。
次回の活動は、札幌市内のエコクラブが一緒に活動をする『こどもエコクラブ交流会』で、滝野の森へ行きます。
生きもの調査の続きは交流会の次の活動日となります。
今までの活動や調べたことをまとめて、環境プラザの利用者の方へ向けて情報発信していく予定です。
環境プラザスタッフ(N★)