8月17日(土)に、こどもエコクラブ第4回の活動をしました。
前回採取した北大構内の生きものの同定(種名を調べること)をしました。
メンバーが集合したところでさっそく北大へ!
今回は根岸先生と、学生の渡辺さんが一緒に活動をしてくれました。
はじめに、陸生生物を調べるための"ピットトラップ"の回収です。
地球環境科学研究院の裏の草地に設置したものと、サクシュコトニ川沿いの林の中に仕掛けたトラップの2つを回収に行きましたが、林の方は不思議なことに、トラップのコップが地面の上で転がっていました。
埋めたはずなのになぜ・・・?根岸先生からメンバーに、どんな理由か考えてみてねと課題がでました。
草地のトラップは無事に埋まっていて、濁った水の中にどんな生きものがいるのかわからないまま、恐る恐る取りあげていました。
地球環境科学研究院の部屋をお借りして、いよいよ生きものの同定をしました。
まずは、草地に仕掛けたトラップの中身を確認しました。
クモ、カタツムリ、ハエ、バッタ、ガ、アリが出てきました。
足の数で昆虫なのかそれ以外の生きものなのかがわかることを教えてもらいました。
次に林の中に仕掛けたトラップで、事前に先生が回収していてくれたものの中身を確認してみると・・・
2cmほどの黒い虫が出てきました。
図鑑をめくりながら、どの虫に近いのかをメンバーそれぞれが調べてみました。
すると、どうやら体が硬い「甲虫」であることがわかりました。
さらに細かく観察するために、実態顕微鏡を使いました。
先生に使い方を教えてもらいながら、ピントを合わせて覗いてみると・・・

「うわぁ~!」「でっかい!」「気持ち悪い~」という声があがりましたが、よく見ると「背中に線がある!」「脚にとげみたいのがある!」としっかり観察していました。
大きくはっきりと映し出される実体顕微鏡が面白いようで、代わる代わる覗いていました。
観察して特徴を見つけながら、図鑑と見比べてなんという虫なのか調べました。
どうやらゴミムシの仲間のようです。
同じゴミムシでも、たくさんの種類がいること、とっても似ている種類もいることを知りました。
次は水生生物です。
サクシュコトニ川やひょうたん池で捕った生きものをシャーレに移して調べることになりました。
肉眼では「小さな生きものがなんか動いている」というだけの印象でしたが、実体顕微鏡で見てみると・・・「足がいっぱいあって動いてる!」「赤い点々がある!」とそれぞれに特徴があることがわかりました。
赤い転々がある生きものは「エビに似てる!」というメンバーの予想どおり、ヨコエビという生きものでした。他にミズムシというワラジムシのような生きものもいました。
どちらもあまりきれいな川には棲んでいないことを先生に教えてもらいました。
北大の川や池と比べるために、根岸先生が清田区の川から捕ってきた生きものも調べてみました。
さっきとは違い、生きものの数も種類も多いようです。
メンバーが2~3種類をシャーレに移すだけでも、でっかい虫がシャーレから逃げ出しそうになり、大騒ぎ!
このでっかい虫は、ヘビトンボの幼虫で、シャーレの中に一緒に入れたカゲロウの幼虫などを捕食し始めてみんなを驚かせました。
他にも、実態顕微鏡で見てみると、カゲロウの幼虫やヤゴがいました。
カゲロウの幼虫もヘビトンボの幼虫も、よくみると足が6本あり、昆虫だとわかりました。
また、ヒラヒラ動いているところがエラであることは根岸先生に教えてもらいました。
昆虫類だけではなく、前回に引き続きひょうたん池に仕掛けたミノトラップを引き上げてきてきてもらったところ、そこに入っていたのは・・・
前回よりも多い数の魚でした。
トゲウオとドジョウです。
さらにカニも捕れました!
カニは触ってみると、ふさふさしたものがついていて、モズクガニでした。
ドジョウを触ってみようということで、手を冷やしてそっと触れるんだよと教えてもらい、ドキドキしながらトレイの中に手を入れていました。
最初は「え~!やだ~!」と言っていたメンバーも、少しずつ慣れてきて、触っていました。
「ヌルヌルしてる~!」とその感触を楽しんでいる様子でした。
小さい生きものから魚やカニまでじっくりみることができた活動となりました。
ワークシートに、調べた生きものの特徴や、どんなふうにして調べたのかを記入し、最後に感想を発表してもらいました。
「北大で実態顕微鏡を使って調べたのが面白かった」「ドジョウを初めて触ることができた」「予想していた生きものとは違うものがトラップにかかっていてビックリした」 という感想が発表されました。
次回は、同定した生きものの樹脂標本を作ります!
環境プラザスタッフ(N★)