11月16日(日)にESD促進事業『森とつながる命の食卓~おいしいエゾシカの魅力~』を開催しました。
講師には、株式会社森のかりうど 代表取締役の髙橋勝美さん、スローフードしむかっぷの西村美佳さん、山本敬介さんを招き、エゾシカの食材としての魅力、農業被害、狩猟、食育についてなど、さまざまな視点からお話していただきました。
まずはエゾシカの基礎知識として、山本さんからエゾシカの生態や歴史、栄養価値などのお話をしていただきました。野生で育つエゾシカをいただくことは、人工的な飼料も必要なく、また生育する施設も何もかからないため、とてもエコな食材であるということを教えていただきました。
お話を聞いた後はちょこっと試食ということで、エゾシカのスモークをみなさんで味見しました。
エゾシカは脂肪分が少なく、鉄分が多いそうで、参加者のみなさんから「淡泊でおいしい」「思っていたよりもクセがない」といった声をいただきました。
続いて、猟師としても活躍している髙橋さんと聞き手の西村さんとの対談では、髙橋さんが猟師として引き金を引くときの想いや、食肉としていただくまでの処理について、また修学旅行で訪れる中学生に向けたプログラムのお話などをしていただきました。
参加者のみなさんは、命をいただく現場のお話を、神妙な様子で聴き入っていました。
この後は、場所を変えエゾシカ料理の試食です。
エゾシカの命をいただきますという気持ちを込め、みなさんで「いただきます」をして食べ始めました。
メニューはエゾシカのローストと鹿汁です。
はじめて食べる方やエゾシカが苦手の方もおられましたが、とても好評で、鹿汁のおかわりの列ができる場面もありました。
講師の方々と交流をしながら楽しい試食の時間となりました。
試食の後は、先ほどの会場に戻り、展示されていた鹿の毛皮や角などを自由に見てもらいました。
続いて意見交換の時間です。
「精肉以外の内臓などはどうされるんですか?」「エゾシカ肉はどこで買えますか?」「占冠やエゾシカを身近に感じることができました」「エゾシカの命を供養する鎮魂祭などはあるんですか?」などの質問や意見がありました。
この講座をとおし、私たちは命をいただいて生きているということに気付いていただけたのではないでしょうか?
また、エゾシカが食材を選ぶ選択肢のひとつになったら、とてもうれしいです。
環境プラザスタッフ(Cpom☆)